家庭用りんごと料理用りんごとは?(わけありりんご)


 見かけに難がある「わけあり」りんごですが、おいしさ満点!安心安全を最優先にお届けします。

りんごは種ができない部屋があると、その側の肥大が劣り、奇形果となります。

 りんごは、他の品種の花粉が受粉され結実する他家受精の果樹であり、メシベの5つの柱頭に受粉され、受精して、果実ができます。
 花粉運びの主役は野生蜂ですが、雨や風、低温などではこれら訪花昆虫の活動が鈍って、りんごの花に飛来する数が少なくなったり、殆ど花に寄り付かなくなったり受粉が行われなくなります。また、人手による人工授粉でも、仕事を急ぐあまり、5本の柱頭に完全に花粉をつけないと、変形果などのいびつなりんごができます。
いびつなりんごは半分に割って種の部分を見ると、5つある部屋のどれかがふさがっていたり、種が少なかったり入っていません。
着色期に気温が低めで、秋の太陽を十分受けると着色を増す。

 果実の着色の元は赤い色素はアントシアニンといわれ、果実中に糖分の元である葉の同化作用でできたデンプンが蓄積され、太陽光線が良くあたるとアントシアニン生成される。白昼の温度が24〜25度でデンプンの生成が最高となり、夜温が低くなると(17度以下)果実へのデンプンの送り込みも多くなる。
 青森県の特に津軽地方にりんご栽培が向いているのも、着色期のこのような冷涼な気象条件が大いに関係しています。
 平坦地の土壌の深い水分の多い園地と比べると、山間地の比較的土壌が乾燥気味で夜間冷える園地では、全体的に艶のあるきつい色の硬くしまったりんごができます。

サビ果は幼果期にクチクラという外皮で覆われていたものが、何らかの原因(霜害、すれ傷や薬害、多雨などそれらの要因が重なって出ることが多い)で傷ができると、外敵の進入を防ぐためにコルク状の保護組織。つまりサビができる。
 落花期から果皮の毛茸が落ちる落花30日後頃まで果実にサビが出やすい時期です。

 りんごのおいしさは、適度の蜜(葉が太陽の力を借りて作ったソルビトールが果実の中に入り糖に変わる)、適度の酸(ほとんどりんご酸)、硬さ(歯ごたえなどの食感)、ビタミンC(果皮のすぐしたの果肉にふくまれ、有袋果より無袋果が多い)など、外観に関係なくおいしさは変わりません。

 開花から収穫までおよそ5〜6ヶ月の間、自然災害や外敵などの幾多の困難を、健気に生き抜いてきた“りんごっこ”です。
 台風にも、振り落とされないよう枝にしっかりとしがみついて頑張りました。

。。。一日一個医者入らず。。。 是非ともたくさんお召し上がりください。

                       
                             ○生産履歴について→


家庭用りんご障害果例

「料理用」はその障害の程度が重く、青味(未熟果実)・極小品も混入します。

【枝ズレ】風雨などで揺れ枝や果実同士ぶつかり合い傷がついた果実。
(とがった枝のコスレや刺し傷。)

【サビ果】主に春開花・幼果期の低温障害。
幼果ツルもとのサビ胴回りのサビ

【葉かた枝かた・着色不良】着色管理期の葉摘み、玉回し(りんごを回してまんべんに日光を当てる)作業の不備や手落ちで
着色が十分でないもの。


【変形果(扁形、いびつなど)・ツル抜け・ツル割れ・その他】

ツル割れ(完熟の証)(特に、完熟のサンふじ、北斗に多く見られます。)

原因など“トピックスに記載しています。おいしい!つる割れりんご→

逆さ実 りんごはお尻がうまい!!

(枝に逆さに成ったため、ツル元に色がつかない)おしりに太陽をいっぱい浴びて、ふっくらおいしそう!!
※りんごのお尻の部分がもっとも糖度が高い。

次のような障害果は廃棄処分


○重度の日焼け○鳥の食害(赤くおいしそうなものほど狙われます。)


○落果りんご(傷みがなくても、土壌菌が付着し腐りやすい)